陸前高田市の歩みを学び、スタンフォード大?香港大生らと共に考える持続可能なまちづくり
グローバル教育センター
2024/12/13
RIKKYO GLOBAL
OVERVIEW
陸前高田市の方々と立教生?海外大学生(スタンフォード大等アメリカの複数の大学?香港大学)が共に考える正課プログラム「陸前高田プロジェクト」。
2024年度の参加者、津久井さんと西山さんにお話をうかがいました。
高田松原津波復興祈念公園
陸前高田市役所にて
インタビュー学生名
社会学部メディア社会学科4年次
経済学部経済学科3年次
プログラム参加の動機や目標を教えてください
津久井さん
実はプログラム自体は大学1年生の頃から知っていたものの、なかなか応募する決心がつかず先延ばしにしていました。しかし今年が最後のチャンスだったので、この機会を逃したくないと思い申し込みました。
西山さん
東日本大震災津波伝承館-いわてTSUNAMIメモリアル
プログラム中、特に印象に残ったことを教えてください
西山さん
“発酵”をテーマにした商業施設CAMOCYで地元の方と交流会
インターネットに流れている情報を鵜吞みするのではなく、実際に足を運んで自分の目で見たり、話を聞いたりすることの重要性を改めて認識した時間でした。
津久井さん
当初、ご夫婦に対して被災について聞くのは憚れると思い、お尋ねしてよいものか直接ご本人に相談をしました。すると「私たちは話すことで癒される」とおっしゃってくださり、被災経験を「話してもらう」ことへの抵抗感が薄まると同時に、私が「聴く」ことが目の前の彼、彼女らの回復につながることがあるのだと知覚した瞬間でもありました。
プログラムテーマに即して、考えたことを教えてください
津久井さん
3.11仮設住宅体験館見学
他者との交流は端的に数字で表し計測できるものではないからこそ、一人一人がいかにして誰と共にあるかを意識するかが重要で、その感覚こそが街の持続性を生み出すのかもしれないと考えました。
西山さん
長洞元気村
陸前高田ではこのコミュニティの包摂性が保たれていると感じる場面が多くありました。実は私自身の生活するSHIMOKITA COLLEGEでも年齢や国籍に関わらず新しいメンバーを歓迎する姿勢が強いコミュニティ作りに貢献しており、今回両地域に共通する点を多く見出しました。「包摂性」はもともとその地域に暮らす人々と新しく加わる人々、双方にとって不可欠な、地域住民の帰属意識を育むものだと実感しました。
陸前高田プロジェクトは国際交流×地域交流のプログラムです。このプログラムならではの学びや達成できたこと、身に付いた力を教えてください
長洞元気村にて
西山さん
この経験を通じて、異文化理解やコミュニケーションのスキルが向上し、より多様な視点から物事を考える力が身についたと感じています。
津久井さん
民家訪問
何よりも、陸前高田の方々と直接に言葉を交わすことができたのも良い経験です。東京の街で大学生として暮らす私自身の生活圏から飛び出し、陸前高田の方々が何を考えてこの街で日々の営みを紡いでいるのか、彼、彼女らと時間を共有することで、多少なりともありのままの姿を垣間見ることができたように思います。
本プログラムの学びを今後どのように活かしていきたいと思いますか
津久井さん
普門寺にて
陸前高田に行く前は、私のような被災経験の無い人間が「被災地について語る」ことへの抵抗感がありました。しかしながら、少なくとも私自身が言葉を繋がなくとも「聴く」ことはできるし、その姿勢は被災経験に限らずあらゆる傷の癒しにつながりうる、そしてそれは私という存在がいますぐに様々な場面で実践できるケアの行為であるのかもしれないと、考えるようになりました。
西山さん
また、プログラム中の行動規範として示されたABCO(Active, Brave, Curious, Open-minded)のマインドセットを日常でも大事にし、異なるバックグラウンドを持った人々と一緒により良い未来に向けて社会やグローバルな課題についてディスカッションを重ね、アイデアを出し合い、実行していけたらいいなと考えています。
今後、陸前高田プロジェクトへの参加を考えている学生に向けて、メッセージをお願いします
最終報告会の最後にオンライン参加者とご挨拶
西山さん
津久井さん
もし多少なりとも「行ってみたい」気持ちがあるのならば応募フォームを送ってみてください。
最後の記念撮影
あとがき
二人の気付きや学びの違いからも見て取れるとおり、「陸前高田プロジェクト」には地域、震災復興、SDGs、国際交流など様々な要素が絡み、参加者の数だけ多様な学びがあります。本プログラムで参加学生が見つけた自分にとっての重要な視点を大切に育て、それぞれのフィールドで活躍すべく成長してくれることを期待しています。
陸前高田市の皆様はじめ、本プログラムにご協力いただきました関係者の皆様に深く御礼申し上げます。
本プログラムの様子はグローバル教育センターホームページ内「2024年度陸前高田プロジェクト実施報告」にもまとめておりますのでぜひご覧ください。
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