OBJECTIVE.
2023年9月7日8時42分11秒(日本標準時)、JAXA 種子島宇宙センターからH-IIAロケット47号機に搭載されたX線分光撮像衛星(XRISM)が、無事に打ち上げられました。
左上: XRISM 想像図、左下: 軟X線分光装置Resolve、右: Resolve を搭載したXRISM (c) JAXA
X線分光撮像衛星(XRISM)は、宇宙の高温プラズマ天体の精密観測を目的とした日本?米国?欧州の国際共同ミッションです。立教大学理学部物理学科の北本俊二教授、山田真也准教授、澤田真理助教、および物理学専攻の大学院生は、日本(JAXA、東京都立大学、立教大学ほか)?米国(NASA、LLNLほか)?オランダ(SRON)からなるチームに参加し、XRISM衛星の軟X線分光装置 Resolve を共同開発しました。Resolve は、絶対温度0.05度という極低温に冷やしたマイクロカロリメータ検出器をもちいて、高温プラズマ天体が放つX線を捉え、その1つ1つのエネルギーを精密に測定します。これにより、プラズマの温度や含まれる元素の組成などを非常に精密かつ正確に決定できるほか、これまで測定がむずかしかったプラズマの運動を観測することも可能になります。XRISM衛星は、今後、およそ3ヶ月かけて搭載された観測装置などを順次立ち上げ、そのあと天体観測を開始する予定です。
研究活動についての最新記事
-
2024/12/20 (FRI)