3代にわたる立教学院諸聖徒礼拝堂のパイプオルガン
写真で見る立教いま?むかし
2025/06/20
トピックス
OVERVIEW
池袋キャンパスの立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋チャペル)では、これまで3代にわたるパイプオルガンが、その美しい音色を響かせてきました。
初代のオルガンは、チャペル建設とともに設置された、アメリカのエスティ社製で、1915年に亡くなったマキム主教夫人※1を記念するため、ニューヨーク教区女性伝道補助会より捧げられたものでした。
そのことを物語るタブレット(プレート)は、今もチャペルに掲げられています。
そのことを物語るタブレット(プレート)は、今もチャペルに掲げられています。

設置間もない初代エスティオルガン[1920年]

現在も掲げられているタブレット
関東大震災や戦争といった時代の荒波を乗り越え、半世紀にわたって親しまれたエスティオルガンでしたが、老朽化のため、1971年ごろから音が出なくなってしまいました。しばらく、チャペルにおける荘厳な調べが途絶えてしまいましたが、立教学院創立110周年となる1984年、2代目となるドイツのベッケラート社製のオルガンが設置されました。役割を終えた初代のエスティオルガンは、愛知県犬山市の博物館明治村に寄贈されました。
※1 マキム主教夫人:ウィリアムズ主教の後継創立者ジョン?マキム主教の妻。
※1 マキム主教夫人:ウィリアムズ主教の後継創立者ジョン?マキム主教の妻。

戦後直後の初代エスティオルガン[1945年]

博物館明治村への移設を前にした初代エスティオルガン[1983年]
立教学院創立110周年となる1984年7月7日、2代目となるドイツのベッケラート社製オルガンの祝別式が盛大に催されました。関係者有志の願いと祈り、多くの方々からの温かい支援と理解により、立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋チャペル)に、途絶えていたパイプオルガンの音色が帰ってきました。

2代目のベッケラートオルガン祝別式[1984年]、右上:オルガンのタブレット(プレート)
そのベッケラートオルガンも、四半世紀を過ぎると、オーバーホールが必要となりました。一方、1963年に設置された立教学院聖パウロ礼拝堂(新座チャペル)のドイツ?ヴァルカー社製オルガンの交換も必要となりました。そこで、両チャペルにそれぞれ新しいオルガンが導入されることになりました。創立140周年を翌年に控えた2013年、池袋チャペルには、3代目となるイギリスのティッケル社製のオルガンが設置され※2、2代目のベッケラートオルガンは、新しくなったチャペル会館のマグノリア?ルームへ移設され※3、共に、荘厳な調べを奏でています。
※2 新座チャペルには、2014年にアメリカのフィクス社製オルガンが設置された。
※3 現在のチャペル会館は2013年7月竣工。2代目のオルガンはリメイクして設置された。
※2 新座チャペルには、2014年にアメリカのフィクス社製オルガンが設置された。
※3 現在のチャペル会館は2013年7月竣工。2代目のオルガンはリメイクして設置された。
3代目のティッケルオルガン
2013年10月の完成披露の様子
マグノリア?ルームに設置された2代目のオルガン[2013年]
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※本記事は季刊「立教」271号(2025年2月発行)と272号(2025年4月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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