オーストラリアでの就業体験から掴んだ、将来のヒントー海外ワークエクスペリエンス2 体験談ー

法学部国際ビジネス法学科1年次 木村 いと美さん

2025/12/09

RIKKYO GLOBAL

OVERVIEW

グローバル教育センターが全学部生向けに提供している「海外ワークエクスペリエンス2」は、海外を拠点とする企業で2~4週間程度の就業体験をするプログラムです。2025年度の夏休みに食品総合商社であるJun Pacific Corporation(オーストラリア)の実習に参加した学生にお話をうかがいました。

木村 いと美さん

  • 法学部国際ビジネス法学科1年
  • 派遣先企業: Jun Pacific Corporation Pty. Ltd.
  • 派遣先:オーストラリア シドニー
  • 期間:2025年8~9月(4週間)
  • 科目名:全学共通科目総合系科目「海外ワークエクスペリエンス2」

    ◇参加のきっかけと目的を教えてください

    私は以前から留学に興味がありながらも、実力に不安があり、挑戦することができずにいました。応募時はもちろん、プログラムを終えた今でさえ、自身の英語運用能力には正直なところ自信がありません。いざ人と話すとなると上手く言葉が出てこないことも多いです。このような自分を変えていくためには英語能力を上げてからの留学では遅いと考え、挑戦の場に身を置いてみようと勇気を出したことが、今回の思い切った応募につながりました。また、数ある留学プログラムの中で本科目を選んだ理由は、現地大学での授業や語学学校への在籍ではなく、「海外就業体験」という実践的な内容に魅力を感じたからです。前々から海外に興味を持ち続け、将来は外資系企業や海外企業での就職を視野に入れたいと考えていた私にとって、短期間の海外就業体験は最適な選択だと考えました。実際に海外で働くことへのイメージを深め、自身の将来を深く考えていくためのヒントを得るという目的を持って参加させていただきました。

    ◇派遣先企業、および今回携わった業務内容について教えてください

    オーストラリアのシドニーにある、Jun Pacific Corporation Pty. Ltd様に受け入れをしていただきました。同社は、主に日本食品を輸入し、オーストラリア国内のレストランやスーパーマーケット等への卸売り、直営の小売店であるTokyo Martやオンラインサイトでの一般消費者に向けた販売等を手がける食品総合貿易商社です。実習では、在庫整理等の倉庫業務、配達の付き添い等の営業業務、小売店でのレジ打ち等の販売業務、パソコンでのデータ入力作業等のオフィス業務など多岐にわたる業務を体験させていただきました。どの業務でも、それぞれのチームのスタッフの方に丁寧に教えていただきながら、多くの知識や工夫、技術、企業理念等を学ぶことができました。

    直営小売店

    倉庫業務の様子

    ◇特に印象に残っている実習のエピソードを教えてください

    最もやりがいを感じられたのは、オンラインマーケティングチームの業務の一環であった、データ入力作業です。ちょうど私たちの実習中に、オンラインマーケティングが本格的に始動したということもあり、まずは膨大なデータの入力をする必要がありました。オンライン用の在庫に関して倉庫内の場所情報の入力や、2つの販売サイトの商品紹介文を一つ一つアップデートする作業など、コンピューターを使用した地道な作業を行いました。気の遠くなるような作業ではありましたが、特にオンラインマーケティングチームのスタッフの方々が感謝してくださったことで、私たちも少なからずインターンとして企業に貢献できたのではないかという実感が生まれ、とても価値のある体験になりました。

    ◇4週間の海外滞在やオフィスでの業務など、初めての経験ばかりだったと思いますが、率直にどのような感想を持ちましたか。

    現地社員の方と(一番右が木村さん)

    正直なところ、初めの1週間は慣れない環境での生活や初めての「企業で働く」という体験を前に、楽しむ余裕はありませんでした。しかし、段々とスタッフの方々との交流を通じてオフィスでの業務に達成感や楽しさ、やりがいというものを覚えるようになり、充実した実習を送ることができるようになりました。生活面でも日本との文化の違い等に肯定的に目を向けられるようになってからは新しい発見の連続で、今となっては楽しかった、参加してよかったと心から感じています。週末には観光に出かけ、見知らぬ土地を一人で探索するという体験を通して、日本ではあまり見られない大規模なデモなどの社会現象を目の当たりにするなど、自身の視野の広がりや価値観の変化を得ることができました。

    ◇今回、2名の先輩と一緒に実習に参加されましたが、所属や学年の異なる学生と本プログラムに参加することで刺激を受けたことはありますか。

    一緒に参加した先輩たちと

    渡航前はお二人とはテキストベースで連絡をとっており、シドニー空港で初めてお会いしたため、共同生活を送るうえではお互いにストレスを抱えることも少なからずありました。しかし、慣れない土地で協力しながら生活していくうえで、互いに対する理解も進み、より良い関係性を築くことができたと私は感じています。特に大学に入学したばかりの私にとって、様々な海外体験や立教GLPなどの運営に携わってきた4年生の先輩、自身のバックグラウンドの影響から異文化理解に長けた3年生の先輩それぞれから学ぶことはとても多く、体験談や学部での授業内容等を聞くことで、自分自身のこれからの大学生活に関してもたくさんのヒントをもらいました。4週間をともに過ごしたお二人にはとても感謝しています。

    ◇プログラム参加を通じた気付きや自身の成長?変化を教えてください

    私はこのプログラムを通じて、将来を考える大きなヒントを得ることができました。海外への漠然とした憧れが、実際に生活してみることで現実的な目標へと変わり、留学や海外就職への意欲が高まりました。英語使用の機会は想定よりは少なかったものの、間違いを恐れず伝えようとする姿勢の大切さや即答力等の自身の課題に気づき、今後の学習意欲が大きく向上しました。また前述したように、デモ活動など日本では見られない社会現象に触れ、多様な価値観や文化を肌で感じたことで、グローバルな視野を獲得することができたと感じています。

    ◇参加後の目標(在学中?卒業後)を教えてください

    まずは、英語運用能力を向上させていきたいです。リスニング力や瞬発力など多くの課題を実感したため、資格勉強などと並行してコミュニケーションという点で英語を流暢に使えるように努力していきたいと思います。そして今回の4週間の海外体験を通じて、より一層意欲が高まったのが留学です。在学中の留学を含め、自身の大学生活に関する具体的な計画を立てながら、自分自身がやりたいことを自分の力で成し遂げられるような、グローバル社会に求められる人材となることを今後の目標として掲げたいと思います。卒業後に関しては、現在法学部に在籍し、法律について学んでいる中でその面白さを知り始めたことと、今回の海外で働く体験を通じて高まった海外就職という憧れとがつながり、日本と海外をビジネス法務という面でつなぐ仕事に就きたいという想いが強くなりました。自身の将来を見据えて、今後の大学生活を有意義なものにしていきたいです。

    ◇参加を検討している立教生へメッセージをお願いします

    本プログラムは、海外でのキャリアやグローバルな環境に興味のある方にとって、非常に貴重な経験になると思います。英語力や実務経験に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、留学経験のなかった1年生の私でも、4週間を通して多くの学びと成長を得ることができました。私の体験談で、参加を迷っている方の背中を少しでも押すことができれば嬉しいです。
    後書き
    ※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。

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